2012年4月13日金曜日

全日本ロードレースを考える(4)

今度は、観客動員数を調べてみます。
幸いにして、superbike.jpのリザルトの決勝レポートに入場者数が出ているのでそれを拾ってみます。(一部イベントで記載なしがあるのですが...)

まぁ、この手のカウントは大本営発表が多いので鵜呑みにもできないのですが、これ以外に資料が無いのでまとめて見ました。
観客動員データは1999から存在するのですが、決勝日しか無かったりしてデータとして分析しづらいので、比較的データの安定している2004年以降をまとめます。

まずは、時系列のイベント順観客動員数です。人数は予選決勝合わせたものです。(イベントによって、土日の合計だったり別々だったりなので統一しました)
折れ線グラフは、6区間移動平均です。
なお、2007年SUGOはデータなし、2010オートポリスは荒天のため決勝が中止されました。
移動平均を見ると、やや微減というところでしょうか。何より、2&4の集客が突き抜けています。


今度はサーキットごとにまとめて見ました。縦軸のスケールを揃えてあるので(MAX6万人)なので、見たままで比較ができます。では北から見てみましょう。

まずはSUGO。
2011年は、明らかに地震の影響なので無視するとすれば、観客動員数は微増または横ばいといったところでしょうか。

モテギ
2011年の地震の影響も少なく、概ね微増といったところでしょうか。


筑波
2011年は、地震の影響でキャンセルになりましたが、それまでは微増といったところです。

鈴鹿
これは2&4を除いた鈴鹿のイベントです。
トレンドとしては減少気味でしょうか。

続いて鈴鹿2&4
昨今のMFJが力を入れていきたいと言っている、4輪レースとの併催ですが、集客は一見して分かる通り抜群です。しかし、気を付けたいのはどちらのレースが目的なのか、あるいは相乗効果なのかがいまいち見えにくいことです。
トレンドとしては、2011は地震の影響だと思うので概ね横ばい、近い所で見れば減少傾向でしょう。

次TI(岡山)
結構ヤバめですね。減少の一途です。サーキットの所有者が変わったりして、不安定要素が多めなのでしょうかね。イベントの主催者はサーキットですから、このあたり努力が期待されるところです。

最後はオートポリス
オートポリスも減少傾向です。九州で唯一の全日本ロードレースですから、お客さん的には多いと思われるのですが...何が問題なのでしょうか?昨年はST600で2&4をやりましたが、期待には届いていないと思われます。一方で、年に2回行うことによって分散してしまったのかもしれません。



最後に、年間のレース数のグラフに、観客動員数のグラフを重ねて見ました。
2006年以降は、JSBのレース数は変わっていませんが、観客動員数が減少傾向にあります。


これをふまえて、次では今後の課題を勝手に挙げてみたいと思います。

(更新は、ここで一旦お休み。そのうち書きます。)


とりあえず一方的なまとめではありますが、ご意見等々お待ちしております。
全日本ロードレースの盛り上がりのためにファンが出来ることがなにかあるのではないかと思ってます。

全日本ロードレースを考える(3)

という訳で、全日本ロードレースのwebサイト superbike.jpのリザルトを頼りにデータを作成しました。同サイトには、1999年までのデータしか有りませんでしたがそれ以前のデータは、吉村さんのページ  http://www.europark.com を参照しました。

まずは、1997からの1年間の決勝レース総走行距離の変遷をグラフにして見ました。

ちなみに、これは、レース走行実績なので赤旗中断とか開催中止などが反映されています。

おおきな変化は2003年から2004に掛けて。一目で減っているのがわかると思います。
それまでの年間1000km前後が600km前後に減少しています。
2004年から、8耐の前哨戦だった鈴鹿200キロが、全日本から抜けていることも、総走行距離に大きく影響しているでしょう。
レース数もそれまでの10戦前後から7戦以下に減少しています(これは別途まとめました)


次は、1レースあたりの決勝レース平均走行距離です。

こちらは2004以降減少。2008のピークをすぎて最近はちょっと盛り返しています。
昔は平均約100km(おそらくそういう決まりだったのだと思いますが)が、最近は85km前後。これ実績ベースなので中止とか赤旗とか若干影響があります。

2008年に激しい落ち込みがあるのですが、これ何があったのでしょうか?データ入力間違えたかな?

最後は、レース開催数です。2ヒートのイベントは2レースとしてカウントしています。

そもそも、レース数そのものが減少しています。
幾つか要素はありますが、開催サーキットの減少としては
FISCO 2007年まで
MINE 2002年まで
が挙げられます。一方で1998年からモテギ、2002年からオートポリスが増えています。
2002年までは、おおむね鈴鹿・筑波・菅生・茂木はそれぞれ2回開催されるという、今からは考えられないような時代でした。(そんな昔の事はすっかり忘れた)


では、観客動員データも考察してみましょう。

続く...


全日本ロードレースを考える(2)

とりあえず、手頃な所でJSBと他のカテゴリを比較してみた。

他の国のレースとJSBを比べてみた。比較対象はBSB,WSBK、MOTOGP、JSB いずれもトップカテゴリのみ。面倒なんで(@ducati_maniax)

で調べたのが以下の表

まぁ、たしかにJSBの走行距離は短い。ラウンド数が多いことを除けば、BSB(イギリス・スーパーバイク・選手権)に近いものではあるが。

エントリー台数的にも、BSBもJSBも大体30台ぐらいだから本当によく似てる。ただ、違うのはBSBはSBKレギュレーションでJSBはSTK+α(=EWC)という車両のレギュレーションの違い。(@ducati_maniax)


BSBは、サポートレースも多くイベント的には盛り上がっていそうな雰囲気。そうは言ってもSBKレギュレーションだと台数集めるの大変だと思うんだが、BSBが偉いのはちゃんと将来のビジョンがある。レース費用の高騰化を避けるためにコントロールECUの採用を2015年までのルールにした。(@ducati_maniax)

BSBのテクニカルルールの件はココを参照。http://www.mcnews.com.au/NewsArchives/2011/Aug/BSB_Rules.ht... (@ducati_maniax)

話はそれますが、BSBの取り組みは高く評価されるべきだと思います。今、時代的にそのカテゴリも参戦費用の高騰と、レースのレベルの維持に取り組んでいると思いますが、BSBではレース費用の高騰を抑えるために、コントロールECUを2015年まで導入することを決めています。
このECUはMOTEC製で、汎用レース用ECUとしてはかなり標準的な製品。自由度が高く、どんな車両にも適合することが出来るものです。
また、このコントロールECUでは、現代のスーパーバイクレーサーで普及している
  • トラクションコントロール(スロットルを開け過ぎたときに、リアタイヤのスピンを抑える制御)
  • ローンチコントロール(スタート時、スロットルを全開にするだけで、最適最速の加速をする制御)
  • アンチウイリー(フロントホイールが浮き上がり過ぎないようにパワーをコントロールする制御)
機能が有りません。


凄い探究心ですね、感謝!願わくば、JSB以外のクラスの比較と、過去の全日本との比較もお願いします。過去の全日本からは先にあげた理由で周回数が減少傾向にあるはず。SUGOは役員の方が距離を維持しようとしています。(@team_sugaiさん )

これは、トラクションコントロール、ローンチコントロール、アンチウイリーが無く、すべてのエントラントはMOTEC製のECUを使わなければいけない。やっぱり、なんといっても最近のSSは200馬力近く出ているわけで、スロットル開けても前に進むとは限らない。(@ducati_maniax)

そこで出てきたのがトラコンだけど、コイツがレースの高騰化とつまらないレースの原因だと思ったのだろう。私も絶対そう思う。実際MotoGPとりmoto2の方が展開的に面白いのは、そのせいだと思うし、最近のmotogpでHONDA優勢なのはトラコン技術だといっても過言ではないと思う。(@ducati_maniax)

全く同感です!バタフライを自分で操作しないで機械任せで走るなんて、もはや人間の戦いでは無いと思う。CPUで制御すれば、乗り手の操作の具合がマシンの動きに出ない、だから見ていてつまらない。昔のマシン・レースの方が人間の競争と感じるから面白い。(@team_sugaiさん )

無意味なコストの高騰を招き、現実や日常の使用範囲との距離拡大、見ていてつまらない、そんなレースを追い求めたのは単にメーカーのエゴでしょう。人間の競争でなく、機械の競争の範囲ばかりを追い求め、広げ過ぎたのでは?要はバランス、私は懐古趣味ではないですよ。(@team_sugaiさん )

とりあえず間違いないところだと、全日本がSBのころは鈴鹿20ラップはしていました。今の15ラップとは、レースの組み立てが大きく違いました。(@team_sugaiさん )

深く受け止めていただきありがとうございます。続きは後々お願いしますm(_ _)m(@team_sugaiさん )

レース距離の件ですが、1999年のSBと昨年のJSBで。岡山-5周、もてぎ-4周、鈴鹿-5周です。この差が大きいのですよ。ちなみにSUGOと筑波はキープですね。あと、同等の位置付けに近いクラスとして、GP250とST600を比べてみます。ではまた。(@team_sugaiさん )

ここで、壮大なネタふりをされたので、早速過去からの全日本ロードレースの全クラスでのデータを調べ上げることにして見ました。
※こういうのは、思いつきと勢いが大事なので一気に着手!

続く...












全日本ロードレースを考える(1)

twitterのアカウントで全日本ロードレースについていろいろ分析してみた物を、ブログに再編集して見ました。ツイッターで絡んだフォロワーさんの皆さんありがとうございました。



そもそもの始まりは、フォロワーさんが全日本ロードレース第1戦モテギを見ていた時のツイート

えっと、どのカテゴリにも言えることですが…、ノックアウト方式の予選って見てて面白いですか?(@ukikusa0さん)


これが始まりでした。確かに個人的に見ても、2輪の場合ノックアウト方式の予選にはさしたる必然性が感じられませんでしたので


これってF1が最初なんですかね?タイム差が大きくて台数が多い場合、特に抜きどころのない4輪では一定の効果が期待できますけど、2輪はそんなに面白くならないですよね。(@ducati_maniax)


とリプライしました。
ここで、私のフォロワーさんで実際にJSBに参戦しているチームSUGAIの須貝さんがいることを思い出し直接聞いて見ることにしました。


突然質問なのですが、JSBにおけるノックアウト方式の予選ってどうなんでしょうか?バイク向きでは無い様な気が見ている方はしますが、走られている人として如何なものでしょうか?(@ducati_maniax)


ノックアウト式の予選について、という前に、全てのクラスの参加者が以前のような午前と午後、二回の予選を望んでいるはずです。以前、ミーティングでそういった結論が出ています。自分も同じです。一回のみの予選で済ますのは運営側が楽だからです。(@team_sugaiさん 


なるほど。一発勝負だと、今回のようにコンディションが急変すると、グチャグチャになりますしね。見ている方も、ノックアウトより2回のほうが楽しそうです。やっぱり。コスト削減を建前にしてるんですかね?(@ducati_maniax)
※全日本ロードレース第1戦 もてぎのJSB予選 ノックダウン3回目(Q3)荒天のためにキャンセルされた


一回のみの予選で、どうにか盛り上げる方法としてノックアウトが採用されていると考えていいと思います。ノックアウトが向いてるかどうか、なんて考えるより、普通に二回の計時予選でマシンと走りを煮詰めて決勝を迎えたいと考えてしまいますね。@team_sugaiさん 


いわゆる、目的と手段を間違ってるってやつですかね。全日本は、そんなんばっかり ( ´Д`) (@ducati_maniax)


はっきり言わせていただきますが、現在の運営側は手間とリスクを削減し過ぎています。以前の膨大な参加台数の時代からすれば楽なはずですから。決勝周回数も減らし過ぎで、現状はペース配分より出たとこ勝負のレースになりがちです。@team_sugaiさん 


ここで話題は、決勝の周回数の方に移って行きます。


なるほど。そういえばmotoGPが予選1回になったのっていつからでしたっけね。 距離の件は他のレースと比べてみます。ありがとうございました。(@ducati_maniax)


決勝周回数が少なければ、天候急変や転倒で赤旗中断でもレース成立がしやすいでしょ。再スタート等の手間が増えるのを運営側がいやがるんですよ。ライダーの技術向上の機会を失う、全日本の弱点の一つです。@team_sugaiさん 


まずは、他のカテゴリのレースと比べた場合に、現状のJSBがどうなっているのかを調べて見ることにしました。


続く...

誰も見てないと思うけど

いろいろと、投稿するネタはあるのだけれど如何せんブログスタイルは面倒が多い。
twitterメイン、時々タンブラというのが無精者には限界なのです。

と言い訳してみる。