http://www.asphaltandrubber.com/oped/ducati-superbike-first-year-sales-analysis/#more-41412
ネタとして賞味期限が切れてますが、せっかくデータ作ってたので公開しておきます…
2013/3/29のアスファルト&ラバーの記事によれば、1199Rのローンチの時にドゥカティが行ったプレゼンテーションで、過去のスーパーバイクモデルの1年目の販売台数とその時の大型スポーツバイクにおけるマーケットシェアのスライドを見せられたとのこと。
(しかし、配布された資料には、このスライドが入っていなかったようですが…)
このグラフは、写真に撮ったものを起こしたものだと思われます。
このグラフを見た時に、「ははぁ~ん、結構恣意的に作られてるなぁ」と思ったわけです。
Twitterのフォロワーさんの反応を見ていると、
・999って案外悪くなかったよね
・1098ってかなり売れたんだね
という意見に集約されると思いますが、このグラフの本来の意図は、
1199Panigaleが、ドゥカティの過去のスーパーバイクの中で飛び抜けて売れているということを言いたいのだと思いますが、そういう反応にはなっていませんねw
全米興行収益みたいに、切り口を変えることで見せ方を工夫しているようです。
※このグラフの見方
赤棒(左軸、単位台):各SBKモデルの初年度売上
灰棒(右軸、単位台):大排気量スポーツバイクマーケットの販売台数
青線(軸なし、%):大排気量スポーツバイクマーケットにおけるシェア
なにが恣意的何かと言うと、まず初年度の販売台数の定義が微妙。ドカティは通常、新しいモデルを10月のEICMA(ミラノショー)で発表して11~12月ぐらい(近年は早まる傾向)からデリバリーが開始されますが、それを含んでいるのかどうかが曖昧。(多分含んでないと思うけど)
でもって、「大排気量スポーツバイクマーケット」の定義がさらに曖昧。
あと、右軸と左軸が10倍になっていて見づらい。というか誤認させやすい。
ちょっと違った切り口の資料があるので、それを見てみます。
各年の生産台数の資料があって、洋書の一部に出ているそれですが、この表をまとめるとなんとなく全体の生産台数が見えてきます。(完璧な資料なのかどうかは、正直不明)
※出典
・Ducati 916 (Haynes Great Bike) Ing. Massimo Bordi
http://www.amazon.co.jp/dp/185960689X
・Standard Catalog Of Ducati Motorcycles 1947-2005 Ian Falloon http://www.amazon.co.jp/dp/0873497147
このグラフは、上記の資料の数字をまとめたものです。もう一つ出典があったのですが思い出せません。
1996に台数がガクッと落ち込むのは、サプライヤーにお金が払えなくなり事実上の倒産の年だからです。その後、CAGIVAからTPGに買収されて順調に販売を伸ばしていきます。
1999は、996のMONOPOSTO/BIPOSTOが生産されたので増えています。モアパワーが望まれていたのでしょうね。
2000年が少なくなっているのは、748系の生産が多く異常に多くなった分、圧迫された様です。
2002年は、999の生産が始まりSBK自体の生産がピークになっています。
2003/2004は、998S FEとか998/MATRIXとか少数の998モデルがありますが、やっぱり999系の生産は落ち込んでいるのが実際です。
SBKモデル、累計生産台数
各モデル別、生産台数
2005年のデータは中途半端で、それ以降のデータは見つからないので掲載していません。
データの正確性については、上記出典に依存しているのでなんとも言えません。
※2013/5/11追記
ちなみに、2000の748と2004年の749の台数を増やしているのは、どちらもRモデルではなく廉価モデルです。
2000年は748Rのデビュー年ですが、この年沢山製造された748は、通称748E(社内名称748Economico)が大半です。
2004年も同様に、749Rのデビュー年になっていますが、こちらも同様に749DARK(日本には正規輸入されていない)が台数を牽引しています。
日本人には中間排気量というのは「ツウの選択」といった感じがありますが、欧米ではいわるゆプアマンズ・スーパーバイクという需要が確実に有り、上位モデルと同じ形で値段が安い(結果的に装備がしょぼい)スーパーバイクが売れるようです。
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